ユネスコの世界文化遺産「明治日本の産業(yè)革命遺産 製鉄?製鋼、造船、石炭産業(yè)」には、8つの地域（23の資産）が登録されていますが、その地域の1つが三池炭鉱で有名な三池。福岡県大牟田市を中心とした地域です。明治時(shí)代に、政府から三池炭鉱の払い下げを受けたのが當(dāng)時(shí)の三井組。大牟田市には現(xiàn)在も三井金屬鉱業(yè)株式會(huì)社グループの複數(shù)の工場(chǎng)があり、機(jī)能性粉體、薄膜材料、セラミックス、酸化亜鉛などが生産されています。今回は、地元の小學(xué)生が描いたというかわいらしい煙突が目印の三井金屬鉱業(yè)株式會(huì)社レアメタル工場(chǎng)內(nèi)にある基礎(chǔ)評(píng)価研究所 三池分析技術(shù)センターにお邪魔し、野中 尚子様にお話をうかがいました。

三井金屬鉱業(yè)株式會(huì)社

 

マテリアルの知恵を活かす

神岡鉱山（岐阜県飛騨市）から鉱石を採掘して亜鉛や鉛などを取り出す事業(yè)をルーツに、非鉄金屬素材を中心とした多様な技術(shù)や経験を蓄積してきた三井金屬鉱業(yè)グループ?！弗蕙匹辚ⅴ毪沃獝{を活かす」をスローガンに、機(jī)能材料事業(yè)、金屬事業(yè)、自動(dòng)車部品事業(yè)、その他関連事業(yè)を展開しています。たとえば、長年培った「製錬?電解」「溶液化學(xué)」といったコア技術(shù)を活かして、極薄の金屬箔を大量に生産する技術(shù)を用い、精密回路の配線材料に用いられる極薄銅箔を生産。この銅箔はスマートフォンの小型化などに欠かせない材料で、世界シェアの約90％を占めています。他にも、二輪車?四輪車排ガス浄化用の觸媒では60%、電子機(jī)器用の銅粉では35%、酸化セリウム系研摩剤では40%と、世界トップシェアを誇る製品を多く開発?製造してきています。 （※シェアはいずれも三井金屬鉱業(yè)様調(diào)べ）

同社大牟田地區(qū)の工場(chǎng)を支援する三池分析技術(shù)センター

三井金屬鉱業(yè)グループは、大牟田地區(qū)に、機(jī)能性粉體、薄膜材料、セラミックス、金屬リサイクル等の工場(chǎng)があります。これらの工場(chǎng)で使用する原料、生産している中間品や製品の分析、さらには工場(chǎng)の環(huán)境分析を引き受け、製品開発と研究の両面から支えているのが三池分析技術(shù)センターです。音楽が流れる雰囲気の良いこのセンターでは、20人のセンター員が、年間約40萬件もの分析に攜わっています。同センターでは、粉體製品の面積や粒子の大きさや、超微量の不純物の測(cè)定、主成分の精密分析や形態(tài)分析など、分析に関するさまざまな専門性が集結(jié)。直近では、ケイ素の自動(dòng)分析裝置も開発しています。分析している製品の一例が、大牟田地區(qū)の工場(chǎng)で生産される酸化タンタルや酸化ニオブ、ITO（酸化インジウムスズ）ターゲット材。酸化タンタルはコンデンサなどの電子部品に、酸化ニオブは粘りを出したり耐熱性を向上したりする添加剤として、ITOターゲット材はスマートフォンのタッチパネルなどに使われるなど、私たちの生活にも大きく関わっています。「私たちの分析値が製品の品位の要となります。分析精度の向上は品質(zhì)保証の向上に繋がり、製品価値を高めることになります?！工?、野中様は、三池分析技術(shù)センターの重要性を強(qiáng)調(diào)。また、工場(chǎng)內(nèi)の大気、製造工程から生じる排水、敷地內(nèi)の土壌を定期的に分析し、働いている人たちの健康や環(huán)境面でのサステナビリティにも貢獻(xiàn)しています。また、大牟田地區(qū)以外の三井金屬グループ會(huì)社からの依頼分析も請(qǐng)け負(fù)っています。野中様は「自分が出した數(shù)値が、処理基準(zhǔn)として扱われたりすることに責(zé)任を感じます。正しく分析をすることで、地域や人々の生活環(huán)境の維持、安全に貢獻(xiàn)できたらと思っています?！工趣庹Zっています。

Agilent 5110 ICP-OESを2臺(tái)導(dǎo)入へ

「三池分析技術(shù)センターでは、無機(jī)分析として、主にppb（十億分の一）オーダーの場(chǎng)合には誘導(dǎo)結(jié)合プラズマ質(zhì)量分析計(jì) (ICP-MS)、ppm（百萬分の一）オーダーの場(chǎng)合には誘導(dǎo)結(jié)合プラズマ発光分光分析裝置 (ICP-OES) を利用しています。大牟田地區(qū)の工場(chǎng)で製造する酸化タンタルや酸化ニオブの分析、製錬所から依頼される原料の不純物分析では、主にICP-OESが利用されます。複數(shù)臺(tái)利用しているICP-OESのうち、1臺(tái)が老朽化してきたため、2018年秋から、その入れ替えを検討することとなりました。センター內(nèi)で聞き取り調(diào)査を行い、機(jī)種の選定を行ったところ、Agilent 5110 ICP-OESと別の會(huì)社の裝置の2機(jī)種が選考に殘りました。各メーカーのラボや検討機(jī)種を保有する分析センターへ行き実際に使ってみて相當(dāng)悩みました。性能面では別の會(huì)社の裝置の方が優(yōu)位に思われました。しかし経験年數(shù)を問わず誰でも使いやすい裝置ということで、Agilent 5110の導(dǎo)入を決定しました?！工纫爸袠敜险Zります。裝置に不具合が出た場(chǎng)合のバックアップ體制や、大牟田地區(qū)の工場(chǎng)の増産計(jì)畫への対応などを考慮し Agilent 5110の2臺(tái)導(dǎo)入を上司に提案し実現(xiàn)しました。1臺(tái)はフッ酸システムをオプションで追加し、タンタルやニオブの測(cè)定に対応した構(gòu)成とし、もう1臺(tái)はマルチモードサンプル導(dǎo)入システムのオプションを追加して、ヒ素やセレンなどの分析に最適な構(gòu)成としました。

測(cè)定スピード、操作、エンジニアの対応

同センターでは、従來機(jī)種のAgilent 720 ICP-OESも使用していました。その使用者數(shù)が他の裝置に比べて多かったこと、その測(cè)定スピードと操作性が評(píng)価されていたことが同じアジレントのICP-OES採用の理由の1つでした。また、野中様はアジレントのサービスにも信頼を置いていたと言います?！负韦ⅳ盲郡趣违ē螗弗衰ⅳ螌潖辘伽?、すぐに折り返しの電話がかかってきます。また、裝置のことだけではなく、前処理に関する情報(bào)も提供してくれるので、『何かあったときには相談してみよう』という気持ちになります。また、あるとき、ICP-OESの消耗品でトラブルが生じた際に、保守點(diǎn)検に來ていた他製品擔(dān)當(dāng)のエンジニアに相談したところ、社內(nèi)ですぐに情報(bào)共有され、解決に動(dòng)いてくれ、小さなことにも対応していただく姿勢(shì)に感動(dòng)しました?！工纫爸袠敜显挙筏皮い蓼?。

既存モデルのAgilent 720は、購入から7年が過ぎた現(xiàn)在もフル稼働です。しかも高マトリクスサンプルの分析に使われてきました。そのため、突然不具合が出たら業(yè)務(wù)に悪影響が生じるという潛在的な不安もありましたが、Agilent 5110 ICP-OES 2臺(tái)が稼働した現(xiàn)在、バックアップ體制も整いその心配も少なくなりました。

三井金屬鉱業(yè)株式會(huì)社 三池分析技術(shù)センター 野中 尚子様

 

安心して日常使いできるICP-OES

新しいAgilent 5110 ICP-OESは、2019年5月と7月から稼働しています。使用しはじめて數(shù)か月が経ちますが、野中様はこの裝置を「かゆいところに手が屆く」「安心して日常使いできる」と評(píng)しています?！阜梁υ丐尾ㄩLをすぐに確認(rèn)できるなど、『こうあってほしい』と思うところが、まさにそのようになっています?！工妊预い蓼?。また、「タンタル、ニオブ、希土類元素は干渉が多く、シーケンシャル型のICP-OESでも分析に苦労していました。Agilent 5110はマルチ型のICP-OESでありながら、精度よく測(cè)れます。高マトリックス試料においても、縦型トーチでのアキシャル測(cè)光により、感度よく安定して測(cè)定できます?！工染Aけます。アジレント獨(dú)自のOneNebシリーズ2 ネブライザの噴霧の安定性と霧の細(xì)かさやメンテナンスフリーで使用できる點(diǎn)にも満足されており、他のICP-OESにも付け替えて使用していると言います。今回は、性能よりも、日常使いでの安心を優(yōu)先して、Agilent 5110 ICP-OESの採用を決定したと言いますが、結(jié)果としては、分析性能にも満足しているそうです。

分析にかける思い

最後に、分析に攜わるにあたって心掛けていることを野中様にうかがいました。

三池分析技術(shù)センターが取り扱う商品は「數(shù)字」?！杆饯郡沥纬訾筏繑?shù)字が商品であり、責(zé)任を持つべきものだと思っています。分析の過程において、ロスや汚染なく、より正しい分析値を出せるかは、三池分析技術(shù)センターのメンバーにかかっています。そのため、化學(xué)的な根拠はもちろんどの裝置で測(cè)定するか、どういう條件や検量線で測(cè)定すれば最適かなど、細(xì)心の注意を払っています。そして裝置が良い狀態(tài)で動(dòng)いているか、正しく評(píng)価しているかは最も大事なことです。そのため、毎日のメンテナンスと管理標(biāo)準(zhǔn)のチェックは欠かさず行ない、安定した結(jié)果が得られるよう心掛けています?！工纫爸袠敜险Zります。

前処理や裝置のメンテナンスに留まらず、野中様は背景も知ったうえで分析に取り組もうとしています?！干─尸F(xiàn)場(chǎng)を回るようにしています。何も知らずに分析するのと、作られる工程を知って分析するのでは意味が違うと感じています?，F(xiàn)場(chǎng)では新しい製品を開発?製造しようと努力がされています。當(dāng)センターでもそれに対応していくことが大事だと思います?！?/p>

現(xiàn)在は、技術(shù)力を高めるためにも、今までに経験したことのない試料や経験したことのない濃度の試料の分析、講習(xí)會(huì)への參加など、新しいことに次々とチャレンジしているそうです。

三井金屬鉱業(yè) 基礎(chǔ)評(píng)価研究所 三池分析技術(shù)センター様には、アジレント製品として、ICP-OESのほか、ICP-MSやトリプル四重極ICP-MSもご利用いただいております。これらの分析ソリューションやエンジニアのサポートがお客様の新たな分析課題の解決に繋がっていくよう、アジレント?テクノロジーでは最善を盡くしています。